「他人に振り回されている」「自分のことなのに決断できない」そんな感覚を抱くことはありませんか?
他人の言動や物事の決断に、人生の貴重な時間を奪われていませんか?
そんなあなたに足りないのは「芯の強さ」なのかもしれません。
今回は「芯が強い人」とはどんな人なのか、そして「芯が強い人」になっていくための方法をそれぞれ3つのポイントに絞って解説していきます。
ぜひ新しい自分への一歩を踏み出すための参考にしてください。
「芯が強い人」の3つのタイプ
「芯が強い人」と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?
スポーツ選手や俳優、歴史上の偉人など、偉業を成し遂げた人物を思い浮かべる人も多いと思います。
ここでは3つのポイントに絞り、そんな「芯が強い人」の特徴を解説していきます。
タイプ1:一つの道を極めていく人
スポーツ選手や著名なアーティスト、研究者といった人たちの中には、若いころから一つの道を突き進み、現在の活躍につなげている人が数多くいます。
彼らのように「自分にはこれがある」と言えるものがある人たちは、自分のライフスタイルに自信を持っていて、その言動からも余裕や落ち着きを感じられるものです。
一つの道を極める中で「芯の強さ」を自然と身に着けてきた人たちと言えるでしょう
タイプ2:ピンチにも動じない人
自身や家族の病気、自然災害、仕事をクビになるなど、人生にはさまざまなピンチが訪れます。
思わぬ事態にパニックになり、やるべきことができなくなる人がいる一方で、そうしたピンチに直面したときでも、「状況を冷静に受け止め、起きたことを受け入れて、その時にできることをする」という道を選べる人たちもいます。
状況や環境に振り回されず、自分を保つことができる「芯の強さ」を持ち合わせている人たちです。
タイプ3:他人に振り回されない人
「どんな仕事をするのか」「いつ結婚するのか」といった人生の選択から、「休日をどんなふうに過ごすのか」「今日は何を食べるのか」といった日常の些細な選択まで、自分の基準で選択していける人からは「芯の強さ」を感じます。
彼らは、「自分にとって何が大切か」「自分がどうしたいか」という点を理解しているので、他人の都合で振り回されるということがありません。
ブレない自分になるための3つの方法
ここまで読んできて、「芯の強さって元々の性格なんじゃないの?」「自分なんかが今さら・・・」とあきらめモードになってしまった人もいるかもしれません。
たしかに『突然ガラッと変わって「芯が強い人」になれる』なんてことは、残念ながらありません。
しかし、日々のちょっとした心がけで、少しずつ「芯の強さ」を身に着けブレない自分に変わることはできるのです。
ここでは、そのための一歩を踏み出す方法を3つご紹介します。
方法1:何か一つ続けて習慣化する
- 毎朝水回りをきれいにする
- 毎日少しでも散歩をする
- 日記をつける
など、毎日必ず行うことを自分で決めて習慣にしてみましょう。
今すぐ始められることに絞るのがポイント
何をするか決める際には、「今すぐにでも始められること」に絞るのがポイントです。
準備にお金や時間のかかるようなことにしてしまうと、最初の一歩を踏み出すことができなくなってしまう可能性があるからです。
このとき、その行動を周囲に宣言せずに続けることも大切です。なぜならこれは、他人ではなく自分に見せるための行動だからです。
積み重ねで自身は育つ
どんなに規模の小さな行動でも、一日一日積み重ね、一ヶ月、二カ月と経つうちに、「何はともあれ自分はこれを続けてきている」という、自分の中の自信につながっていきます。
その自信が「芯の強さ」を身に着けるための土台になってくれるはずです。
方法2:日常のトラブル対処でプチトレーニング
- 財布を無くしてしまった
- デートなのに寝坊して相手を怒らせてしまった
- 大事な支払いをすっかり忘れてしまっていた
など、日常では頼みもしないのに、さまざまなトラブルが起こります。
トラブルは絶好のチャンス
トラブルや予期せぬ事態が発生したときこと、「芯の強さ」を身に着けるトレーニングのチャンスです。
まずは、パニックになりそうな気持ちを抑え、冷静に現状を把握します。スマートフォンのメモ機能やノートなどに、起こったことや問題点、自分がどう感じたかを書き出し、トラブルの実態を可視化しましょう。
次に、現状をふまえて今の自分に何ができるのかを考え、リスト化していきます。
最後に、作成したリストをもとに対処してみましょう。
対応できたことが自信になる
この手順でトラブルが万事うまく解決する、というわけではありませんが、「トラブルに対して冷静に対処できたこと」が自信につながります。
こうしたプチトレーニングをくりかえすことで、いざという事態にも冷静に行動できる、「芯の強い人」に近づいていけるでしょう。
方法3:あえて一人で過ごす“ひとり時間”を増やす
「他人に振り回されることにつかれた」という人は、仕事中のランチタイムや休日などに、あえて誰にも声をかけず、一人で過ごすようにしてみましょう。
このとき会社内や自宅にこもらずに、一人でカフェやレストランなどで過ごすことをおすすめします。どのお店に入るかも、頼むメニューも、そこでどんな時間を過ごすのかも、すべて自分で決めるのです。
家族のいる方の中には、休日のひとり時間を確保するのは難しいという方もいるかもしれませんが、近所の公園などに、数時間でもいいので一人で出かけてみてください。
人目のある場所で、ひとり時間を過ごすということが大切なのです
実際にそうして過ごしてみると、自分が一人でいることを気にしている他人なんていないということに気がつくことができます。
また、過ごし方をすべて自分で判断することで、自分が何を望み、何を快適と感じるのかといった、自分自身と向き合うことにもつながります。
そうしたひとり時間を過ごしていくことで、徐々に自分のあり方に自信を持つことができるようになり、他人の視線や言動に振り回されない「芯の強さ」を身に着けていくことができるのです。
性格は今からでも変えられる!
大勢の人の中にいても自分を見失わない「芯の強い人」になりたいと、思う人は多いと思います。
それと同時に、「芯の強さ」は性格の問題と、あきらめてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、過去の経験や年齢で線を引いてしまうのは、非常にもったいないことです。
たしかに「芯の強さ」は一朝一夕では身に着けることはできませんが、「芯の強い人になる!」と自分自身に誓い、日々の小さな行動につなげることで、徐々に身に着けていくことはできます。
なりたい自分になることをあきらめずに、ぜひ小さな一歩を踏み出してみてください。
参考文献
・あせらない練習(斎藤茂太・アスコム)
・へっちゃらな心の作り方(植西聰・三笠書房)
・ひとりを怖れない(矢作直樹・小学館)