ワークモチベーションを保ち続けることは意外と難しいことです。
けれどもワークモチベーションを意識的に保つことができれば、もっと仕事を楽しんでやることができるでしょう。
今回はワークモチベーションの保ち方について紹介します。
ワークモチベーションとは
ワークモチベーションとは、仕事をする意欲のことです。
行動を継続し、目標を達成するための心的エネルギーがモチベーションです。
仕事をやっている時、仕事へのやる気が湧いてくる時と、何をしてもやる気が出ない時があるでしょう。
それはワークモチベーションが上がり下がりすることから起こっていることです。
ワークモチベーションが湧く状況
ワークモチベーションは、いったいどういう状況で湧いてくるものなのでしょうか?
ワークモチベーションを保つためには、そもそもワークモチベーションを湧かせた状態にする必要があります。ワークモチベーションが湧く状況を紹介します。
目標を設定した時
人は目標を設定した時、とても意欲に満ち溢れています。例え、その目標が無謀な目標であっても荒唐無稽な目標であっても、意欲に満ち溢れるものなのです。
例えば、新入社員として仕事を始める時は「素晴らしい営業になるぞ!」「出世しまくるぞ!」など大きな目標を掲げていることが多くあります。
目標としては具体性を欠いており、実現する方法も曖昧ですが、こういった目標を心に掲げていることでワークモチベーションは高く保たれた状態となります。
それ以外にも何か大きなプロジェクトを任された時や、役職に就いたときなど、周りからの期待に応えることが目標となっている場合もあります。
そういった時もワークモチベーションは自然と湧いてくるものなのです。
目標達成が近づいたとき
目標達成が近づいたときというのも、ワークモチベーションが湧く状況です。
これまでの努力が実り、遠くて見えにくかったゴールが、もうすぐ目の前という時、ワークモチベーションが一気に湧き、ラストスパートをかける力となります。
例えば、今月の営業成績の目標まで、あと少しだと感じたら、そこでやる気を失う人はまずいないでしょう。
大抵の人は、ワークモチベーションが一気に湧き上がり、足取りも軽く生き生きと営業に向かうことができます。
目標達成が近づいたときというのは、頭の中ではすでに達成した自分を思い描いている状態です。
周りから称賛されたり、達成感をひしひしと感じていたりとポジティブで嬉しい想像で心が満たされた状態になるのです。
それがワークモチベーションを一気に湧かせています。
よきライバルが出現した時
人はよきライバルが出現すると、ワークモチベーションが湧いてきます。
自分と同等程度の能力を持つライバルが横で努力をしていると、自然と負けたくない気持ちを刺激され、それがワークモチベーションへとつながっていきます。
ただしこの場合は、ライバルの能力があまりにも自分とかけ離れているとワークモチベーションを一気に下がってしまうという結果になってしまいます。
また同等の能力であっても、相手が努力をしないと、やはりワークモチベーションは下がってしまうのです。
つまり同等程度の能力のライバルと切磋琢磨することで、ワークモチベーションは湧くのです。
褒められた時
ワークモチベーションというのは、褒められた時にも湧いてくるものです。
例えば何の目標もない単純作業を延々続けるような仕事であっても「君の作業は丁寧で素早くて、みんなのお手本となるような仕事ぶりだ」と上司から褒められたとしましょう。
すると特に目標があるわけでもなく、ライバルがいるわけでもない状況ですが、一時的にワークモチベーションが上がり、普段よりもいっそう丁寧に素早く作業をするようになるのです。
褒められることで、人は自分のやっていることに意味を見出すことができます。
また褒められることで優越感や自己肯定感が一気に向上するのです。そういったポジティブな感情によってワークモチベーションが上がるのです。
ワークモチベーションが湧かない状況
逆にワークモチベーションが湧かない状況というのは、どういった状況なのでしょうか。
湧かない状況を知っておくと、自分で意識的にワークモチベーションが湧く状況へとうまくシフトすることが可能です。
目標がない
仕事をしているうえで、目標となることが無いとワークモチベーションは湧きにくくなります。どこまで頑張ればよいのかわからない時、人は意欲が減退していくものなのです。
いつまでに何をやるという目標が明確になっていれば、人はその目標に向かって進もうとします。
また期限が決まっていることで、どこまで頑張ればよいのかが明確なので、ワークモチベーションを保つことができるのです。
つまり目標がないと、最初はあったはずのワークモチベーションも、少しずつ減退し、エネルギー切れを起こしてしまう結果となります。
目標が高すぎるもしくは曖昧
せっかく目標を掲げていても、あまりにも高すぎる目標や曖昧な目標ではワークモチベーションを保つことが難しくなります。
それは目標がないのと同様に、どこまで頑張ればよいのかが見えなかったり、何を頑張ればよいのかが見えないからです。
目標がワークモチベーションを湧かせ保持するのは、あくまでも実現可能で、ある程度の道筋も見えている状況の場合です。
つまり高すぎて曖昧な目標では、ワークモチベーションを湧かせることは出来ても、その後すぐに下がってしまう状況になるのです。
自分の仕事を全否定された時
自分がやっていた仕事を全否定された時というのもワークモチベーションが全く湧かなくなる状況です。
例えば、仕事でミスをしたときに「君はこの仕事には向いていない!」と叱責されたとしましょう。
ミスだけのことではなく、仕事自体に向いていないと言われてしまうと、これまでの仕事全体が否定されたことになってしまいます。
こういった叱られ方をしたとき、人はワークモチベーションが全く湧かない状況となってしまうのです。
何のための仕事かが明確でない
何のための仕事かが明確でない場合も、ワークモチベーションが湧いてこない状況になります。
例えば、どれだけやっても終わらない作業を楽しんで続けることができますか?
もしその作業が何の役に立っているのかがわかっていれば、なんとかワークモチベーションを湧かせて保つこともできるかもしれません。
けれども、何の役に立っているのかもいまいち見えない状況で、単純な作業を黙々と続けることはワークモチベーションが下がるどころか、そもそも湧きもしない状況です。
ワークモチベーションを維持する方法
では、ワークモチベーションを保つためには何をすればよいのでしょうか?
実現可能で近い期限の目標を設定する
実現可能で、近い期限の目標を設定することでワークモチベーションが湧かなかったり下がってしまうといった状況を避けることが可能です。
例えば1ヶ月に4件の契約を取るという営業成績が大きな目標なのであれば、それを1週間に分けてみるという手があります。
1週間に1件の契約を取れるよう頑張ると目標をたてます。また契約を取るために、作戦を練ることも大切です。
そしてその小さな目標が達成された場合の自分へのご褒美を用意しておきましょう。
こうすることで、1か月という長いスパンでは中だるみしてしまっていたワークモチベーションも、それほど下がることなく継続していくことができるのです。
よきライバルを見つける
人は切磋琢磨することによってワークモチベーションを保つ効果があります。
ひとりでは怠けたいという気持ちが湧いてきたりすることで、ワークモチベーションも下がりがちです。
けれども、横で努力をしている人がいることで、怠けたいという気持ちよりも負けたくないという気持ちが勝ります。
そしてワークモチベーションが中だるみすることなく保たれるのです。
良いところを褒め、悪いところはミスだけ指摘する
これは上司側が行えるワークモチベーションの保ち方です。
部下のワークモチベーションを保つためには、上手にわかりやすく褒め、悪いところを見つけた時に全否定するような叱責をしないことが大切です。
部下のワークモチベーションを保つことは、上司の仕事です。
またそうやって部下のワークモチベーションを保てることによって仕事の効率も上がり、職場の雰囲気もよくなります。
全体が切磋琢磨するような雰囲気を作り出すことができるのです。
ワークモチベーションが下がっている時にだけ褒めるのではなく、常日頃から良いところを見つけたら積極的に褒めることをしておくことが大切です。
そうするとワークモチベーションが下がってしまうという状況を避けることができるのです。
ワークモチベーションを保って、良い仕事をしよう!
ワークモチベーションが上がっている時は、人は自分の持っている能力を最大限発揮できる状態です。
せっかく能力を持っていても、ワークモチベーションが下がっていると能力が発揮できずもったいない状態になってしまいます。
通常、ワークモチベーションは目標をたてた時は上がり、途中で下がります。ゴールが見えてきたころになると、一気に上昇していくような曲線を描きます。
逆に目標自体がない場合はどうなるのでしょうか。その場合は、ワークモチベーション自体が湧いてこない状態に陥ります。
つまりワークモチベーションというのは仕事の目標が設定されている状態で初めて湧いてくる心的なエネルギーなのです。
ぜひ自分でワークモチベーションを上げ、保ち、常に最大限自分の持つ能力を発揮できるようにしましょう。